仙骨と脳脊髄液の関係
頭蓋骨~脊椎~仙骨の中には、脳から中枢神経が仙骨まで通っています。
さらにこの脳や脊髄は、骨の中にある1つ(三層構造)の薄い膜と中を満たしている脳脊髄液という体液に浸されて、頭蓋骨から仙骨まで繋がっています。
この脳から分泌される脳脊髄液は、ある一定のリズムでずっと膜の中を循環しています。この循環は仙骨から始まり、脊椎の中を通って頭蓋骨に至り、頭蓋骨はわずかに開いたり閉じたりしています。ちょうどポンプのように繋がっていると考えると分かりやすいかもしれません。
この循環のリズムが、肉体的ストレスや精神的ストレスなどで崩れてしまうと、脳や脊髄全体のバランスもおかしくなり、体調不良の原因にもなってしまいます。
当然、仙骨がずれていると、この脳脊髄液の循環リズムも悪くなっていきます。
欝や自律神経失調症などは、交感神経と副交感神経のバランスが狂っているために起きると考えられます。(自律神経失調症は交感神経が亢進しすぎの状態で、副交感神経の働きが鈍っているのがほとんどです)
肉体と精神は切っても切れない関係ですから、ここでは仙骨(仙腸関節)という見える部分から、心という見えない部分にアプローチすることもできるというわけです。
さらに、仙骨はホルモンバランスにも大きく影響します
卵巣からは、女性らしい身体を作りお肌の新陳代謝を促す卵胞ホルモン(エストロゲン)と、妊娠をサポートするホルモンともいわれる黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンが分泌されています。仙骨のバランスが崩れ子宮や卵巣にストレスを受け続けると、ホルモンバランスが悪くなり生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)や不妊、プレ更年期障害など、婦人科疾患や様々な不調の原因ともなるのです。